サイズを変える際の注意

安かったから。見た目がいいから。サイズを変える理由は様々あるでしょう。

しかし、大きなデメリットが生じる可能性もあります。

基本的にタイヤは、購入時のサイズのままが良いとされています。

こちらでは、それぞれのサイズを変えた際のメリット・デメリットを紹介します。



タイヤ幅を大きくする


タイヤ幅を大きくすると、タイヤ直径が変わります。偏平率はタイヤ幅に対するタイヤの厚みの割合だからです。タイヤの直径はそのままが基本なので、偏平率は低くしなければいけません。


 ☆メリット

接地面が増えるので地面へ力を伝えやすくなり、発進時やカーブ等でスリップしにくくなります。

ブレーキが利きやすくなります。加速時のホイールスピンが少なくなります。


 ★デメリット ※タイヤの性能にもよります。

多少燃費が悪くなる場合があります。タイヤの減りが早くなる場合があります。

ロードノイズが大きく(うるさく)なります。

雪道などの滑りやすい条件下ではスピンしやすくなります。

現在のホイールが使用できなくなる可能性があります。

タイヤの直径が大きくなる場合は基準オーバーとなり装着できない可能性が高いです。

タイヤが車体に接触して危険になる可能性もあります。

スピードメーターや距離計などが狂う可能性があります。よって車検に通らなくなることがあります。

ハイドロプレーニング現象が起きやすくなるため、雨の日の高速走行が危険になります。


 ◇結論◇

直径をそのままにしたりインチを変えたりと調整してデメリットをいくつか減らしたとしても、街中で走行する分にはほとんどメリットがないため、お車購入時のままの幅をお勧めします。

『偏平率を低くする・リム径』を大きくするもご覧ください。




 タイヤ幅を小さくする


大きくするのとは逆でメリットが多いように受け取られる方もいらっしゃるでしょうが、大きなデメリットもあります。

タイヤの直径は基本変えられないので偏平率は高くなります。


 ☆メリット

ロードノイズが小さく(静かに)なります。タイヤによりますが燃費が良くなります。

ブレーキ負荷が軽減されます。

雪道などの滑りやすい条件下では接地圧が高く雪に食い込みやすくなるためスピンしにくくなります。しかしアイスバーンなどのつるつるした路面では、一度滑り始めると幅の差はほぼ関係なくなります。


 ★デメリット ※タイヤの性能にもよります。

ブレーキがロックしやすくなります。それによってABS装置が働き、制動距離が長くなります。

現在のホイールが使用できなくなる可能性があります。

スピードメーターや距離計が大きく狂う可能性があります。よって車検に通らなくなる可能性があります。

特に冬用タイヤの場合は普通路面の時に傷みやすくなります。

雪道の轍(わだち)にはまりやすくなります。

乗り心地が悪くなる可能性があります。

タイヤにはロードインデックス(負荷能力)というものがあります。規格上、指定された空気圧でタイヤ1本が支えることができる重量を示します。この値が純正タイヤより小さいタイヤは車検が通りません。偏平率が下がると空気を入れられる量が少なくなり、ロードインデックスの値が小さくなります。


 ◇結論◇ 

雪道を走行する際には多少メリットがあるものの、制動距離やロードインデックスや車検などに大きな不安があります。

幅を小さくするとしても、1つだけ下げるくらいにとどめておいた方がいいかと思います。

『偏平率を高くする・リム径を小さくする』もご覧ください。




偏平率を高くする・リム径を小さくする(インチダウン)


偏平率とはタイヤ幅に対するタイヤ厚さの割合で、計算式は以下の通りです。

  断面高さ(厚み)÷断面幅(装飾などを除いた幅)×100

偏平率を高くすると、タイヤの厚みが増えます。タイヤ直径は大きく変えられないので、 リム径(インチ)は小さくなります。これをインチダウンといいます。


 ☆メリット

振動を吸収するクッションが大きいため、乗り心地が良くなります。

ハンドルを回す際の力が少なくすみます。

偏平率が低いタイヤより安価なものが多いです。

タイヤの直径は大きく変えれないのでリム径(インチ)は小さくなり、よってホイールが小さく軽くなり、その分*燃費が良くなります。

*ホイールによっては逆に重くなり燃費が悪くなることもあります。


 ★デメリット

ハンドルの動きと曲がる動きの連動がやや緩慢になります。

加速性能が落ちます。インチが変わるとホイールを変えなければいけません。


 ◇結論◇

急発進することはほぼないのではないでしょうか(危険なのでないと信じたいです)。

なので街中で運転する分にはデメリットはほとんどないため、日常に使われる方には良いと思います。




偏平率を低くする・リム径を大きくする(インチアップ)


偏平率を低くすると、タイヤの厚みは減ります。

厚みが減ってもタイヤ直径は大きく変えられないので、リム径(インチ)は大きくなります。これをインチアップといいます。


 ☆メリット

見た目が格好いいと感じる方が多いです。

大型のホイールは見た目が格好いいものが多いです。

ハンドルの動きと曲がる動きの連動が機敏になります。

しなりが少なくなるためハイパワーを生かした加速ができます。


 ★デメリット

ハンドルを回す際の力が多く要ります。

振動を吸収するクッションが薄くなるため、乗り心地が悪くなります。

入れられる空気量が少なくなるため、ロードインデックスの値が小さくなります。ロードインデックスの値が小さくなりすぎないよう丈夫に作るために、偏平率の高いタイヤよりも価格が高くなります。

路面の轍にタイヤをとられてしまい、車体が急に不安定になる事もあります。

リム径(インチ)が大きくなりホイールを変えなければいけません。そして、変えると大きく重くなります。よって*燃費が悪くなります。

*鍛造ホイールなどだとかえって軽くなり燃費が良くなることもあります。


 ◇結論◇

高速道路をよく利用する方や、スポーツカーなどハイパワーなお車の方向けではないでしょうか。

また、見た目やお車の性能にこだわりのある方にも人気です。




それぞれのサイズの関係

偏平率から見るとわかりやすくなります。



偏平率が動くとタイヤ幅またはインチが動きます。両方とも変動することが多いです。


気を付けるべき点

・タイヤの直径はほとんどかわらないようにすること。

  メーターに狂いが大きく出ると車検に通らなくなります。

・タイヤやホイールが車体からはみ出すことのないようにすること。

  車検に通らなくなります。


・タイヤやホイールが車体に干渉しないか確認すること。

  大変危険です。ハンドルを最後まで切った時のも確認しましょう。車検にも通りません。


・ロードインデックスの値が基準値や純正タイヤより大きいことを確認すること。

  車検に通らなくなります。

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